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日本の経営者は奇跡的な無能

東洋経済に素晴らしい記事があった。この記事、たしか公開直後は「日本の経営者は奇跡的な無能」だった様な気がするのだが(それに惹かれて読んだため覚えている)、様々な配慮から変更したのだろうか。このタイトルがとても気に入っているのでそのまま本稿のタイトルにした。

 

toyokeizai.net

 

東洋経済の記事をすべて読んだわけではないが、この記事は自分が見てきた中では最も優れた記事だ。本来我々がもんやりと思っている、解雇規制があるから~オーバースペックが~といった内容を打ち砕き、経営者が環境と労働者に甘えてきたかがよくわかる、日本の経営者の無能が客観的に示されている内容だ。

 

日本の一般社員は無能な経営者に導かれて日々を過ごしている。経営者はグローバル化という事実にとどまらず、ITの発達により全くジャンル違いの会社が自己の生存を脅かしにくる事も理解していない。これは大企業においてもそうだ。ITへの投資をおざなりにしている企業など上場企業でも枚挙に暇がない。

 

一例をあげたい。日本は素材・化学で強い分野が沢山ある。炭素繊維がそうであるように、コツコツと粘り強く基礎研究をしてきた事、それを許容するおおらかな環境があった事が背景だと個人的には思っているが、時代はもうそうではない。マテリアルズ・インフォマティクスという言葉をご存知だろうか?簡単に言えばディープラーニングによる革命的新材料開発である。

 

引き続き東洋経済からの引用で恐縮だが、以下を参照されたい。

 

toyokeizai.net

 

 

マテリアルズ・インフォマティクスはこれと同じように、過去に作り出された材料の各種データをコンピュータに「学習」させることで、新たな物質の性質を予測しようというものだ。これにより、たとえば今まで数年かかっていた新材料探索を、わずか数カ月で終えることができるようになっている。いわば研究者の勘と経験を、ビッグデータの高速解析によって置き換えてしまう技術だ。

 

数年が数ヶ月になるという生産性の向上は、ヒラメキがどうとかいうレベルの話ではない。いわゆる破壊的イノベーションなのだ。案の定先行しているのはアメリカと中国である。日本の経営者は製造業であればあるほど、まずITがわからんので期待するだけ無駄である。奴らが言い出すのは「培った長年の技術と経験でナントカする」だけである。わかりやすい逃避だ。何も言っていない。

 

経営とはなにか、組織とはなにか、モチベーションをわかせるようなリーダーシップとはなにか、そんな事も学習してない、わからない老害だらけだ日本だ。そしてそんな老害が可愛がっている無能な管理職で会社は溢れている。そして管理職は老害となっていく。この先日本経済が復活する目は100%絶対に無いから、彼らは更に保身に走り続け、若者は苦しめられて行く。

 

もう数の論理と既得権益・権力の差で、常に無能経営者とその取り巻きは優遇され続けていく事は目に見ている。ゆっくりと確実に何もかもが悪くなっていくのに、抗う術を持たない若者の反抗は働かないことに尽きるかも知れない。